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楽器や音楽のレッスンにとって乾燥や高湿度は厄介なものです。宮地楽器は楽器屋として、湿度について真剣に考えました。

湿度に関するお話

湿度についての
基礎知識

湿度とは、簡単に言えば

空気中の水分(蒸気)

のことです。 もう少し具体的に言うと、ある温度での空気中にある最大水分量に対し、 現時点で空気中に含まれる水分量を割合として計算したものが、(相対)湿度○○%として表されます。
この空気中に滞留する最大水分量(飽和水蒸気量)は温度により変化します。

25℃では23.0t
15℃では12.9t/立方メートル

と温度によって水分量は半分程度になります。
広さ6畳、天井高2.5m、室温24℃、湿度60%の部屋には約320tの水が滞留しています。

湿度は気温によって変化するので、同じ季節の朝と夜でも大きく変化します。
冬の朝、気温が低い状態の室内の湿度がその時点で50%だとします。
室内に暖房が入り気温が上がると、空気中の最大水分量も多くなるので、加湿をしない限り湿度は自動的に勝手に下がり乾燥状態になってしまうわけです。

気温と飽和水分量

飽和水分量を箱の大きさに例えると、
気温が低い時は箱が小さい(=飽和水分量が低い)ので、水分はたくさん入りません。
一方、気温が高い時は箱が大きい(=飽和水分量が高い)ので、たくさんの水分が入ります。
空気中の水分量がどちらも同じだった場合、小さい箱は水分がぎゅうぎゅうで密度が高い状態です。
つまり、湿度が高い状態になります。
箱が大きいと箱に入る水分はスカスカの状態です。これが湿度の低い状態です。

一般的に快適な湿度は50%前後と言われていますが、
一言で加湿をして湿度を上げるといっても、温度変化によって湿度も変化するので湿度を一定に保つのはなかなか大変なことなのです。

冬の乾燥

冬の朝は気温が低く、空気中の飽和水分量も低い状態です。 日中に気温が上がってくると、飽和水分量が高くなるので湿度は下がり空気が乾燥した状態になります。
乾燥状態は、人にも楽器や家屋にも影響を与えます。 日本の冬場は特に乾燥しやすいので、快適な湿度環境をつくるためにも加湿器の利用はおすすめです。
気をつけなければならないのは、加湿によって湿度が高くなり過ぎると、気温が低くなったときに結露する場合があります。 また、加湿と乾燥が繰り返されると楽器の伸縮が重なりピッチが狂いやすくなったりします。

夏の湿気

夏は気温も湿度も高くなります。
湿度が高い、つまり空気中の水蒸気が多いとサウナと同じように蒸し暑く感じます。
夏場、街頭で水を撒いたりしますが気温が高いとすぐに蒸発してかえって暑く感じることもあるようです。
冷房などで空気が冷却されると、もともと豊富に滞留していた空気中の水蒸気が飽和した状態になり、湿度はますます高くなります。
人間の体感のほかにも、楽器にはとっては素材が膨張してやはりピッチを狂わせます。
さらに湿度が高い状態では、カビや細菌類の繁殖など人体や家屋などに悪影響を及ぼす可能性が多くあります。
そのためにも夏は除湿が必要になります。